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過去の個人開発を振り返りながらエンジニア的な熱狂について考える

Takahiko Wada
Takahiko Wada
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人生で何回かエンジニア的な熱狂モードに入ったことがある。

何かを作ってて、それが作りたくてたまらなくて、寝食も忘れるくらいの。

僕は子供の頃、工作が好きで、よくダンボールとかで何か作ってた。 その時の感覚に近いかもしれない。

それは何故か仕事じゃなくって、個人開発、趣味でなにか作っているときだった気がする。

過去に作ったものを振り返りながら、その共通点を探ってみよう!

ガラケー向けゲーム

着信バトラー

大学生の頃、ガラケー向けに Java でゲームを作ったことがある。

当時はガラケー、ガラパゴスなんて誰も言っておらず、むしろ世界最高峰のメイドインジャパンの携帯電話。 その携帯電話は個人が書いた Java のアプリケーションを実行できた。

docomo が i アプリという形で初め、それに J-PHONE(現 softbank)が J アプリという形で追従した。

どちらも Java で書くアプリケーションだったが、違いとしては J-PHONE のほうが自由度が高く、端末の電話帳や電話の着信にアクセスできた。

僕は J-PHONE 向けに、電話の着信を利用したゲームを作った。

着信の番号によって敵のパラメーターが決まり、バトルするゲーム。バーコードバトラー(古い)の着信番号版みたいな感じだ。 例えば、山田くんから電話がかかってきたら、会話の後に 「山田が現れた!」となって山田くんの電話番号から算出されたキャラとのバトルが始まる。

前置きが長くなったけど、この開発にハマりまくって、昼夜を問わずキーボードを叩き続けた。大学生なので時間は無限にあった。

プログラミングを覚えただった僕は、何より自分の作ったものが携帯電話上で動くことに興奮し、コードを書き換えては友達に見せ、というのを日々繰り返した。

当時、着信の番号までアクセスした携帯アプリを作れたのは J-PHONE だけだったし、J-PHONE 向けアプリも 100 個くらいしかないタイミングだったので、なんだか最先端を言ってる感じも僕の興奮を後押しした。

完成したものを J-PHONE の App Store 的なものに公開した。 僕の期待していたほどの反響はなかった。

けど、そのゲームが雑誌に何度か掲載されたのは嬉しかった。 アプリ 500 選!のような雑誌のほんの数 cm 四方の枠だったけど、大学生当時の僕の達成感を満たすには十分だった。

Android 向けアプリ

mindmap

新卒の会社で数年働いて仕事にも慣れてきたこと iPhone が登場した。タッチパネルを使った UI に驚いた。さらにその iPhone で動くアプリを自分で作れるという事実を知り、興奮した。

しかし当時の僕は docomo ユーザーで iPhone を買えなかった。すると何やら Google が Android という iPhone ぽいものを開発していて、近々 docomo から発売されるという話を聞いた。

まだ日本に Android はなかったが、海外ではリリースされていて、SDK も公開されている。Android 1.5 の頃だ。言語も Java で書ける。

僕は早速 SDK をインストールした。PC のエミュレータ上にタッチパネルを使ったアプリが動いて興奮した。

3 つほどアイデアがあり、プロトタイプを実装し自分で試しに使ってみた結果、マインドマップをスマホで書くアプリをつくることにした。

スマホのタッチパネルのスワイプ操作を活かした UI で描けるのが特徴だった。

この開発にもハマりまくって、仕事が終わってからコーディングを初めて、深夜 2 時、3 時で寝落ちのようにダウンするまでコードを書き続けた。

スマートフォンという新しいデバイスに興奮していたのだと思う。

日本で Android スマホが発売されるとほぼ同時に、Google Play に公開した。最終的には 30 万 DL くらいされた。個人のアプリとしては優秀だと思う。

まだ Android アプリの数が少なかったこともあり、docomo の販促パンフレットに掲載されたりもした。 大手新聞社の公式アプリの隣に載ってたりして笑えた。

au の公式アプリにも選出され、そのときはちょっとした車が買えるくらいの収益も出た。

またこれをきっかけにモバイルアプリに興味をもち DeNA に転職したのも、このアプリがもたらした最も大きな転機だった。 (転職後はガラケーソシャゲの全盛期でガラケー向け web を作ることになるのだが...)

VR メーヴェ

vr

本業の充実度と個人開発の創作意欲は反比例する傾向がある。

そのとき本業では迷走気味のプロジェクトに配属され悶々と働いていた。

そんなさなか Oculus Rift というものを知る。ホリエモンのブログで知ったと思う。

Unity などで作った 3D 世界に入り込める。つまりエンジニアは、まるでその世界の神になったかのように世界を創造できる。

これはすごい!と直感的に感じた。

ノールックで Oculus Rift DK2 を予約した。

どうせ VR 世界に入るなら現実ではできないことをしたい、と思いいくつか企画を幾つか練り「メーヴェで空を飛ぶ」という VR アトラクションを作ろうと思った。

風の谷のナウシカに登場する架空の飛行機だ。

制作の過程は こちら

メーヴェ型の機体に実際に搭乗して、機体を傾けると VR 空間でもその方向に旋回する。

Unity でのソフトウェア開発はさることながら、センサ類の電子工作や、機体の工作など初チャレンジが満載。

VR 技術への魅力ともあいまって、開発中は「今ヤバいものを作ってる」感に溢れ、常にアドレナリンがドバドバ出ていた。

仕事から帰り深夜まで、プログラミング、電子工作、DIY をシコシコ続けた。

完成した後は、Maker Faire, ニコニコ超会議を始めとするイベントに出展した。

またテレビ「スクール革命」でも紹介され芸能人に搭乗してもらったのはいい思い出だ。

まとめ

改めて振り返ってみると

  • なんらかの魅力的な技術
  • 自分の欲しい物、あるいは自分のアイデア起因のもの

という共通点があるようだ。

問題は、この熱狂が自分ではコントロールできないこと。ふと天から降ってくるように熱狂がやってくる。

また、この熱狂モードに入ってみたい。できれば仕事で。