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【読書メモ】ファンベース-支持され、愛され、長く売れ続けるために

Takahiko Wada
Takahiko Wada

web サービスからリアルな商品まで「コミュニティマネジメント」っていう言葉が浸透しつつありますが、そういった施策全般に通じるお話でした。

コアファン

ファン、って考えたときにありがちなのが 「全員をファンにしよう!」はありがちな間違え、とのこと。

多くのサービスで売り上げは一部のコアファンによって支えられてる。

例えばカゴメのトマトジュースは上位 2.5%のファンが売り上げの 30-40%を支えているとか!

オセロニアの運営に聞いた話だと、、
ファンイベントでは基本的に上位ユーザーをもてなす。
上位ユーザーの熱量が上がれば、自然と他のファンも付いてくるから。
らしいです。

「コアファン」を徹底的に大事にしよう、ってことですね。

キャンペーンは瞬間風速じゃ意味がない

これありがち。

キャンペーンで何人ユーザー獲得したか!?
みたいな数字を KPI に置いちゃうと、こうなりがちです。

単純にユーザー獲得を増やすのであれば、インセンティブを豪華にすればいい。

豪華な景品を用意した結果、景品目当ての雑多なユーザーが集まっちゃう。

キャンペーンが終わったらユーザーは去り元の景色に‥.

「キャンペーンやってるけど何人ユーザー獲得したん??」
みたいな上司がいるとなりがちですね。

大事なのはキャンペーン後にどれだけユーザーが定着しているか

キャンペーンで入会したユーザーのキャンペーン後の継続率やアクティビティを KPI に置くとべきですね。

「この前キャンペーンやってたけど、その後どう?」ですね。上司が聞くべきなのは。

東京は別の国

東京にいると、みんなスマホ使ってるし、なんでもネットで調べてる、って気がしますが、そうでもないらしいです。

地方では割とテレビなどのマスメディアを使ったキャンペーンが有効だったりするらしいです。

なるほど。
そういえばメルカリが地方で新聞広告だしてましたね。

東京に住んでるとついついそれがスタンダードに思っちゃうけど、「東京は別の国」って心の中に刻んでおくとよさそうですね。

選択肢が多すぎると人は買うのをやめてしまう

ジャムの実験、というのがあるらしいです。

  • 24 種類のジャムを置いた売り場
  • 6 種類のジャムを置いた売り場

結果、後者の方がたくさん売れた、とのこと。

似たような経験をソシャゲの設計でしたことがあります。

アイテム売り上げを増やすために、今までは剣アイテムだけだったけど、新しく盾アイテムを追加しました。
剣だけでなく盾も買ったほうが強くなるので、両方購入されて、売り上げが増える見込みでした。

しかし結果は、今まで売れていた剣も売れなくなり、全体売り上げも下がってしまいました。

剣と盾、どっちを買うのがよいか?

という迷いが生じた結果、どちらも買わない、ということになったのだと思います。

じっくり考えて買うような高級品なら、ラインナップが多くてもいい気はしますが、
瞬間で意思決定しなければならない、スマホアプリのような場合は、パッと決定させるためにも、選択肢は少ないほうがいいのだと思います。

まとめ

本書の事例はマーケ系の話題が多かったですが、
Web サービスやアプリの運用やってる人にも為になりそうでした。

特に to C とかコミュニティ系のサービスだと学びが多そうです。

ファンベース (ちくま新書)

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