【読書メモ】「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める! 苫米地英人
認知科学者、苫米地英人氏の著書です。
発想の転換で日々がポジティブになれそう、そんな一冊でした。
特に印象的だった箇所をピックアップします。
過去が未来をつくるのではなく、「未来が過去をつくる」
この考え方は目から鱗でした。
天動説と地動説くらいの発想の転換でした。
なんとなく僕たちは、過去の行いが未来を作っているように感じています。
勉強をサボったから大学受験に失敗した、あるいは良い大学に行ったからいい会社に就職できた、など、それは因果関係であり、過去の上に未来が成り立っているのは当然のように感じていました。
しかし曰く、この過去が未来を作るという考え方は
絶対神がビッグバンを引き起こして宇宙 創造し、そこ から 玉突きをするように次々と因果を起こして現在に至っている」
というキリスト教の考えに基づいているらしいです。
一方
アビダルマ 仏教 哲学 では、「 時間 は 未来 から 現在、 過去 へと 向かっ て 流れ て いる」 とさ れ て い ます。
とのこと。
あまりピンと来ません。
過去→未来は因果関係であるように感じます。
しかし以下のような例を読んで、なるほどと思いました。
上流から赤いボールが流れてくる→それを取らない→次に青いボールが流れてくる
ここに赤いボールを取らなかったことと、青いボール流れてくることには、何の因果関係もありません。
またこのような例も挙げられていました。
ドラッグストアにサプリメントを買いに行った→レジが超混んでた→ついてないなぁと思う→別の遠いドラッグストアに行く→そのサプリメントが安売りしてた→**ついてるな〜**と思う
1店舗目でレジが混んでて、ついてないと感じたこと(=過去)が、2店舗目で安売りしてたこと(=未来)によって、ついてるな〜、という感情に変わった。
つまり未来が過去を変えた、という事例です。
最終的に成功すれば、どんな辛いイベントも良きプロセスになるのでしょう。
そう思うと、いまの辛さもちょっとポジティブに捉えられるかもしれません。
また、過去と未来が切り離されることで、過去の失敗や経歴にとらわれずに、未来にチャレンジもしていけそうです。
アラフォーともなると過去に積み上げてきたものも少なくなく、どうしても過去の経験やスキルの制約のなかで未来を考えがちです。
そのせいで狭まった未来に不安を感じたり、新しいチャレンジをすることを躊躇したりしがちです。
なのでこの考え方はとても新鮮で刺激的でした。
自己イメージに沿うように思考し、行動します
「オレはモテる!」と信じている人は、過去の成功体験から、「狙った相手は必ず落とす」と前向きに行動する
「自分は人見知りだ」という自己イメージがあれば、知らない人に会いにいくのが嫌になり、出かける前にお腹が痛くなったり、熱が出たりする
というように自己イメージに沿って行動するし、また身体もそう反応する、とのことです。
なるべくポジティブな自己イメージを強烈に持つこと。
そしてそれが、先ほどの未来→過去の考えと組み合わさると、
どんな辛いことがあっても、それはキラキラした成功へのプロセスだと感じられるかもしれません。
たとえ失敗しても「自分らしくないな」くらいに過ごすのがよいとのことでした。
そう思うと、日々をだいぶポジティブに過ごせそうです。
部分を追いながら、常に全体が見えている
部分を追いながら、常に全体が見えている。部分にフォーカスするのも、全体を 俯瞰 するのも、自由自在にできる。それが本当に頭のいい人であり、それができるのはゲシュタルトができているからです。
全体と部分との双方向の関係を「ゲシュタルト」 といいます。そして、ゲシュタルトによって事象を認識する能力を「ゲシュタルト能力」 といいます。
ゲシュタルト?なにか専門用語がでてきましたが、物事を抽象化して、それを横展開して思考に活かすっていうのは、たしかに頭のいい人がやってそうな気がします。
SHOWROOMの前田さんがノート術を語る中でこのようなことを言っていました。
ファクトに対して、話している具体的な内容を「抽象化」して、自分が行動できるレイヤーに「転用」する
見開きのノートを区切って、ファクト→抽象化→転用、と書いているとのこと。
まさにこれだな、と思いました。
抽象化、、僕はついつい部分に深入りしちゃがちですが、意識的に一歩ひいて全体を抽象化することが、その後の思考の幅を広げるのでしょう。
まとめ
以上です。
まずはキラキラした未来イメージを描くことからですかね。
そして、その未来へのプロセスをポジティブに過ごしていきたいものです。
- 作者: 苫米地英人
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2012/06/21
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