大規模ソシャゲ開発→リーン開発に移ったときの衝撃
僕の以前働いていた会社では、 100人規模のチームで開発するソーシャルゲームから、2,3人のチームで立ち上げるサービスまで様々のプロジェクトがありました。
その中で、大規模なソシャゲ開発チーム→小規模なインキュベーション部署でのリーン開発へ異動したときは、今までと考え方が真逆で大きな衝撃を受けました。
しかし一方その開発プロセスはとても納得感のあるものでした。
ソーシャルゲームは価値が既にprovenなプロダクト、
に対して、まだ価値がprovenでないプロダクトでは、立ち上げ方が全然異なるということを知りました。
違い① 最小の機能でローンチ
ソシャゲの場合、プロダクトはもちろんのこと、イベント運用体制、プロモも含めて完全に準備してどどーんとローンチします。
一方リーンの場合、最小の機能でローンチします。
いわゆるMVPというやつ。
仮説検証をするための最小の仕様でローンチします。
ひっそりとストアに公開されます。あまりにひっそりし過ぎてて、社内の人も気づきません(笑)
ちなみにこの”最小”っていう機能の絞り込みが結構難しい印象です。
違い②初期プロダクトは仮説検証のためにある
ソシャゲの場合、事前登録、プロモーションなどを駆使して、初期にどれだけ勢いをつけられるかが勝負、という所がありました。
ソーシャルなサービスなので人がたくさん居ないと盛り上がらない(と思っていた)、
あと初動の良さでCMを打つかなどプロモ予算を判断される、という社内的な事情もあったと思います。
一方リーンでは、初期は仮説検証=実験、いきなり好スタート切れるとは限らない
というか大抵の場合は好スタート切れない印象です。
ただそれでも、始めの仮説がハズレと判断したら次の施策を打つ、というPDCAをいかに速く回すかが問われます。
違い③ プロモしない
ソシャゲでは、前述のロケットスタートを切るためにもSNS, 広告…etc、プロモを駆使します。
一方リーンの場合、初期はプロモなし。
初期のプロダクトはあくまで”不完全”という認識です。
不完全なプロダクトに人を呼び込んでも、ダダ漏れで去っていくので、初期にプロモは不要です。
まずはその”ダダ漏れ”を改善していくことに力を注ぎます。
おわりに
他にも違いをあげるとキリがないですが、僕が特に衝撃を受けたのはこの辺りです。
リーンスタートアップにおいて、provenなプロダクトの手法を混同してしまうと、
無駄にプロモコストをかけてしまったり、初期に過剰な機能を詰め込んでしまったりするのかなと思います。