スポーツ選手の本~ 察知力by中村俊輔、日本人の足を速くするby為末大 ~
最近、オリンピックの影響もあり
スポーツ選手が書いた本を読みました。
察知力 中村俊輔(幻冬舎新書 な 4-1)
日本人の足を速くする 為末大(新潮新書 213)
一流選手の
考え方やモチベーションのコントロールは
スポーツという枠を越えて参考になります。
それと今回は
サッカーと陸上という全く毛色の違う競技の選手なので、
その違いも面白かった。
サッカーの中村俊輔選手は
タイトルの”察知力”の通り
監督が自分にどんなサッカーを求めているか?
周りのプレイヤーがどんなプレイを求めているか?
を”察知”するよう常につとめてきたようです。
一言で言うと、とても空気が読める人なんだな、と思いました。
それに対して陸上の為末選手は
骨盤の角度がどうなってるか?
どの部分の筋肉のハリがどうなってるか?
など極限まで自らの肉体と会話しながら、速く走る方法を追求してきたようです。
そんな中、
自分は陸上選手だったからか、
為末の話からは、とても共感する部分が多かった。
逆に俊輔の話では、自分に無いものを発見する点が多かった気がします。
以下、心に留まったフレーズをピックアップ‥
察知力 中村俊輔
(サッカーノートについて)
自分の気持ちや考えを整理できる
‥
自分のことを客観的に見つめることができるようになった
‥
過去の自分の歩みが綴られているから、‥色んなことを再発見できる
‥
体験を記入しておくことで、人生の無駄な時間を節約できる
ワタミ社長なども日記を書くことを薦めています。
僕はトライしたものの、なかなか続かない‥、けど、その効果はすごくあるんだろうなと感じさせられます。
刺激がなくなったとき、それを手にするために環境を変えることは、一つの手段として、当然の選択だろう。
しかし、ただ環境を変えるだけではダメだと思う。
「未来の自分」「なりたい自分」を想定し、そのために必要な環境を選ぶこと。
‥
ただ環境を変えるだけでは、何もプラスにならない。なぜなら、環境を変えることが現状逃避で終わってしまうから。
Jリーグから、欧州リーグへ移籍するときの話。
サラリーマンの転職なんかにも当てはまる、いいお言葉だと思いました。
「課題が見つかったぞ良かったな」
‥
プラスに持っていく努力をすれば、何かがつかめる
壁から逃げなければ、得るものが大きい
‥
大きな目で見れば「失敗」はない。
その瞬間は失敗だったと思うかもしれない。でもそれを次に活かすことが出来れば失敗にはならない。
プラス思考を徹底してるのを感じます。
スポーツ選手の、プラス思考なモチベーションコントロールは参考になります。
安定してうまくいき続けるときこそが、危機だ
Jリーグ5シーズン目で、マリノスにも慣れてきた頃の話。
常に危機感を察知してきたとの事。
プラス思考と楽観思考が違うことを感じさせられます。
日本人の足を速くする 為末大
「まず動いてから考えないと遅い」ことに気付いたのです。
‥
無茶が必要な時期もあるのではないのでしょうか。
‥
(周りの人は止めたが)世間のアドバイスというのは、「こうしたほうが安全なことが多い」
という統計的な経験値によるものだと思います。
‥
自分が計算できる範囲で成し遂げることなど、高々知れています。
大阪ガスのサラリーマン選手を辞めて、
フリーになる決心をしたときのこと。
躊躇しているときには、背中を押してくれそうな、お言葉です。
自分で考え、自分で決めたことを、自分の体で試していくのは、実に楽しい作業です。
‥
自分の脳で突き止めた上で行うトレーニングは、上から降りてきたメニューをこなしている場合とでは、効力が雲泥の差になるのです。
コーチをつけずに、練習メニューを自分で考えてる為末選手。
仕事でも主体的に考え行動するほうが、楽しさも効果も倍増するのかと思います。
頑張らねば。
精神も極限まで張り詰めるためには、一度完全にリラックスする必要があります。
コンディションの調整が命な陸上競技。
精神のコンディション調整も、もちろん大事。
やっぱり、リラックスする時期が必要なんだな。